えんむすびの特長

EMSのリハビリ臨床報告や学術論文のご紹介、EMSなどを使用した改善例をまとめております。

リハビリ臨床報告および学術論文

複合高周波EMSによるリハビリ臨床報告および学術論文

ザ・クインテッセンス
2017年11月号

「複合高周波 NMESの介入による呼吸 および摂食嚥下機能、意識障害の改善」
横山幸三/有村真一郎/久保賢太郎/田畑雅士

Anti-aging Science
2017年8月号(Vol.9 No.1)

症例報告
「運動器症候群に対する複合高周波EMSの改善効果―歩行速度と開眼片足立ちに関する検討―」
森下竜一/橋弥尚孝/横山幸三/桑畑亮嗣

Anti-aging Science
2016年11月号(Vol.8 No.1)

臨床報告
「複合高周波によるEMSが腹部内臓脂肪面積、血漿アディポネクチンに及ぼす改善効果について」
橋弥尚孝/横山幸三/桑畑亮嗣/細山 浩

日本経済新聞
2020年厚労省栄養基準
「高齢者もたんぱく質を」 厚労省案、虚弱予防で

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「高齢者もたんぱく質を」 厚労省案、虚弱予防で 

2019/2/22 16:29

厚生労働省は22日、65歳以上の高齢者が1日に摂取するたんぱく質の目標量を引き上げる食品摂取基準に関する報告書案を示した。たんぱく質が不足すると、高齢者は筋肉が衰えるなど「フレイル」(虚弱)という状態に陥りやすく、運動・認知機能が低下する。このため同省は高齢者が必要なたんぱく質を摂取するよう目標量の下限を引き上げる考えだ。

健康増進法に基づく日本人の食品摂取基準は5年に1度改定する。今回の基準は2020年版で20年4月からの目標となる。同省は22日に開かれた基準策定検討会に報告書案を提示。3月中にとりまとめ、年内に告示する方針。

報告書案によると、フレイルを予防するためのたんぱく質の目標量は1日に必要な総エネルギー量に対する割合で上限と下限を示している。

20年版の摂取基準では、65歳以上は総エネルギー量の「15~20%」を目標としている。前回の15年版の摂取基準ではすべての年代で「13~20%」としていた。

今回は50歳以上について「50~69歳」「70歳以上」の2区分から、「50~64歳」「65~74歳」「75歳以上」と3区分に増やした。そのうえで65歳以上の下限を2ポイント上げ「15%」にし、中年世代も「14%」と1ポイント引き上げ、中高年のたんぱく質の摂取不足を防ぐ。

総エネルギー量は身長や体重、活動量などで異なるため、活動量が少ない人は総エネルギー量に対する割合ではたんぱく質の絶対量が不足する恐れもある。同省は推奨量として65歳以上では男性で「1日当たり60グラム」、女性で「同50グラム」を掲げ、加齢によって活動量が少なくなっている人についても推奨量以上を摂取するよう求める。

一方、たんぱく質の取り過ぎは腎臓の状態を悪化させたり、糖尿病のリスクを高めたりする可能性があり、総エネルギー量に対して20%の上限は全年代で変更しない。

このほか報告書案では食塩の摂取基準についても変更した。高血圧や腎臓病を予防するための目標量について、15歳以上の男性では1日当たり7.5グラム未満、女性では6.5グラム未満に設定。男女とも15年版の摂取基準に比べて0.5グラム引き下げた。高血圧と腎臓病の重症化を防ぐための食塩の目標量として、新たに男女とも「1日6グラム未満」とする目標も設定した。

■「体重1キログラムで1グラム以上」
 厚生労働省が22日に提示した食品摂取基準に関する報告書案は「フレイル」(虚弱)の発症予防を目的とした場合、65歳以上の高齢者は体重1キログラム当たり少なくとも1グラム以上のたんぱく質の摂取が望ましいとした。体重50キログラムの人ならば1日50グラム以上となる。総エネルギー量は活動量によっても異なるが、一つの目安になりそうだ。
100グラム当たりに含まれるたんぱく質は、例えば豚バラ肉で約14グラム、アジの開きだと20グラム前後。食が細る高齢者が十分なたんぱく質を取っていない可能性が高く、今回の報告書案はほかの栄養源とともに朝昼晩の食事でたんぱく質をしっかり取ることを推奨する形になる。
 たんぱく質でも動物性は糖尿病の発症リスクにもなるが、大豆など植物性たんぱく質は関連がないか予防に役立つという研究結果もあるという。ただ報告書案では「特定のたんぱく質を勧める十分な根拠は得られていない」としている。

2018年最新
メタアナリシス研究
赤身肉以外の高たんぱく食は腎臓に影響を与えない

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◆ 高タンパク質が腎臓にダメージを与えない最新エビデンス

 カナダ・ウォータールー大学のDevriesらは、タンパク質の摂取量と腎臓の機能について検証された28件の研究結果(14件のランダム化比較試験、14件のクロスオーバー試験)をもとに腎臓に問題のない1,356名(平均年齢49±15歳)を対象にしたメタアナリシスを報告しました。

 高タンパク質の摂取量(1日あたり1.81±0.60g/kg)と通常の摂取量(1日あたり0.93±0.51g/kg)による腎臓の機能の指標である糸球体濾過量(GFR)への影響を解析した結果、Devriesらは、こう述べています。

 「高タンパク質の摂取は、腎臓の機能にダメージを与えない」

 メタアナリシスの結果、高い摂取量と通常の摂取量よる糸球体濾過量の変化量には有意な差は認められませんでした。

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Fig.1:Devries MC, 2018より筆者作成

 また、タンパク質の摂取量と糸球体濾過量の変化量には有意な相関関係は示されませんでした(r=0.184, p=0.33)。

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Fig.2:Devries MC, 2018より筆者作成

 さらに、サブグループ解析の結果では、被験者の年齢、タンパク質の摂取量は糸球体濾過量の変化量に寄与しないことも示されました。それだけではなく、2型糖尿病は腎臓病のリスク因子になりますが、2型糖尿病を罹患していても高タンパク質の摂取が糸球体濾過量の変化量に寄与しないことが示されたのです。

 これらの結果から、Devriesらは、高タンパク質の摂取量が腎臓の機能に悪影響を与えないエビデンスが示されたとともに、腎臓病の発症リスクを高める糖尿病に罹患していても腎臓の機能に悪影響を与えないことから、高タンパク質の摂取の安全性を強調しています。

 また、高タンパク質の摂取の安全性に年齢は関係ないというサブグループ解析の結果から、若年者だけでなく、加齢による筋肉量の減少(サルコペニア)が生じやすい高齢者においても安全に高タンパク質の摂取を推奨することができると述べています。しかしながら、データの異質性が高いこと、クロスオーバー試験の報告が解析対象に多く含まれていること、タンパク質の摂取期間が104週間と限定されていることなどから、今後のさらなる検証が必要であるとしています。

 高タンパク質の摂取による腎臓への影響についての半世紀にわたる研究や議論の結果、これまでに2つのエビデンスが示されていました。腎臓へのダメージは、タンパク質の「食物源」によって異なり、とくに「赤身肉や加工肉」の過剰な摂取が原因である可能性が示唆されています。また、システマティックレビューでは、1日あたり2.0g/kgまでの高タンパク質の摂取量であれば腎臓へのダメージがないことが確認されています。

 ここにDevriesらのメタアナリシスは、タンパク質の摂取量や年齢にかかわらず、高タンパク質の摂取は腎臓の機能低下に関与しないというエビデンスを追加したのです。

 このような背景から、マックマスター大学のPhillips氏はこう述べています。

 「神話は崩壊した・・・高タンパク質の摂取は腎機能に影響しないことがエビデンスとして示されている」

Myth busted: Researchers show that a high-protein diet does not affect kidney function-McMaster University

主な改善例

嚥下障害の改善

EMS導入により自分自身で食事をすることが困難だった方が1ヶ月後には咀嚼ができるようになり、さらに4ヶ月後には自分自身で固形物まで食べられるようになりました。

作用部位

舌骨上筋群・舌骨下筋群

適応例

嚥下訓練・咀嚼筋の向上

脳梗塞等の麻痺から嚥下障害を持たれた3名の患者様に使用

この3名は認知症も併発されていて、自分での食事がまったく出来ず、FOIS※2(Functional Oral Intake Scale:嚥下機能のレベル評価)スケール判定でレベル1(経口摂取が完全に困難)という症状が一番重い患者の方々でした。
誤嚥性肺炎は食事による誤嚥で発熱を繰り返すことも特徴で、口から食べる行動が奪われ、胃瘻(いろう)で注入する食事になってしまい、食事の楽しさすら奪ってしまいます。この繰り返す発熱と患者様の誤嚥を改善するために複合高周波EMS機器によるトレーニングを導入いたしました。

エクスケア・ジャパン社の複合高周波EMS機器を毎日30分間(土日を除き)廊下部分の筋肉に使用し続けてもらったところ、3名とも1ヶ月を超えた段階で判定レベル2(栄養補助剤を使用、少量の経口摂取をこころみる)までに回復が見られました。
その後続けて3力月継続した4ヶ月目には、レベル5(すべての水分・栄養を経口摂取)まで回復し「誤嚥性肺炎」も消失し、自分で食事が出来る程になりました。加えて効果が見られたのは認知症の症状も改善されて、コミュニケーションが取れるようになった事です。

複合高周波EMS機器のトレー二ングによ否臓下機能の変化

嚥下障害を持った写真の患者様に複合高周波EMS機器によるトレーニングを行い、経過日数と嚥下機能のレベルをグラフで表したもの。
レベルは1日1回の評価スコア。最初はレベル1だったものが3か月後にはレベル51こまで‘回復している。

FOIS( Functional Oral Intake Scale):廊下機能のレベル評価

レベル1 経口摂取なし
レベル2 補助栄養に依存。少量の経口摂取を試みるのみ。
レベル3 補助栄養に依存しているが、継続的に食事や飲み物を経口摂取している。
レベル4 1種類の食形態のみ。全ての栄養・水分を経口で摂取。
レベル5 複数の食形態。全ての栄養・水分を経口で摂取。ただし、特別な準備や代替法が必要。
レベル6 特別な準備なく複数の食形態。すべての栄養・水分を経口で摂取。ただし、特定の食べ物は食べられない。
レベル7 正常

横山全身管理センター代表
1961年鹿児島県生まれ。1986年鹿児島大学歯学部卒。2004年鹿児島大学大学院医歯学総合研究科先進治療学専攻助教授。2006年より現職。元オランダ健康医学研究所学外査読委員。鹿児島第一医療リハビリ専門学校兼任講師。

横山 幸三 先生

今までになかった画期的な方法で劇的に回復

これは、今までの治療では嚥下機能の衰えを少し遅らせることしか出来なかった事を考えると非常に画期的な結果だと思います。この劇的な回復に先生方も非常に驚かれましたが、何より患者様ご自身や、患者様のご家族の喜びに繋がったことが一番印象的でした。
今後も複合高周波EMSを用いて有用な治療を進めて行きたいと思います。また成果がありましたら皆様へご紹介いたしたいと思います。楽しみにしていてください。

EMSで改善された事例を動画でご紹介
尿もれおむつの改善

加齢による骨・関節・筋肉といった運動器の機能が衰えベッドで寝たきりになった方が、失禁の回数が減り、4ヶ月後には失禁をしなくなりました。

作用部位

骨盤底筋群

適応例

頻尿・尿漏れ
歩行障害・転倒の予防

足腰の筋肉が衰え、歩行が困難になり更に姿勢も悪くなった方が、2ヶ月で自分で歩きさらに猫背まで改善されました。

作用部位

腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)

適応例

骨盤の矯正・転倒防止